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月を綺麗に撮影したい
夜空に浮かぶお月様。
「満月」「三日月」「雲がかかったお月様」など、いつも違った顔をみせてくれて思わず見とれてしまいます。
こんなに綺麗な被写体であれば写真に収めたくなりませんか?
ということで、月を綺麗に撮影するための方法を色々と調べてみて撮影してみました。
どうでしょう、なかなか綺麗に撮れていると思いませんか?
もっと綺麗に撮影されている写真もたくさんありますが、写真を撮りはじめのころに比べるとだいぶ進歩したと自分では思っています。
だって、ここまで撮れるようになるまでには数々の失敗があったのですから。
恥ずかしいのですが、いままでの失敗写真の一部を紹介させていただきます。
失敗写真紹介
最初は何も調べずに「夜は暗いのでシャッタースピードを落とせば綺麗に映るよね!」といった甘い考えで撮影に挑んだ結果が下の写真です。
シャッタースピードは「1/5 sec」で撮影してたところ、思いっきり白飛びしてしまいました…
「1/5 sec」での撮影でも白飛びしているにもかかわらず、今度は「30 sec」で撮影をしている写真もありました。
まるで太陽のような明るさですね…
以前の私は撮影した後に確認もしていなったので、こんな写真が量産されていたのでした。
情けないやら、恥ずかしいやら…
でもでも、ちょっとしたコツとカメラの設定さえ覚えてしまえば、結構簡単に綺麗な月を撮影することができちゃう事がわかりました。
撮影のポイント
今回は以前の失敗を繰り返さないように、事前に撮影方法を調べたので、それをまとめてみます。
必要な機材
まずは、月を撮影する際に必要な機材ですが、本格的な星空撮影と比べると特別な機材は必要なく、下記の機材があれば月の撮影が出来ることが分かりました。
- 望遠レンズ (200mm以上のもの)
- 三脚
- レリーズ
特に、特別高価な機材ではないので、すでにお持ちの方も多いのではないでしょうか?
望遠レンズ
月の撮影に望遠レンズは必須なので200mm以上の物を用意しましょう。(ダブルズームキットとかで購入している場合は初めについてくる望遠レンズがこのくらいのスペックですよね)
望遠レンズが無いと、すごく小さいお月様しか撮影できません。
35mmの単焦点レンズで撮影したものが下の写真ですが、「Lightroom」でトリミングして拡大してもこの大きさぐらいにしかならず、残念な写真になってしまいました…
今回は、200mmの望遠レンズで撮影を行いましたが、300mmとか600mmのレンズを使うと、より大きく撮影することができます。
三脚
三脚は必須という訳ではないのですが、あればより手振れの心配をすることなく安心して撮影することが出来ます。
※満月などの明るい月を撮影する場合は、手持ちでの撮影も可能なのですが、半月や三日月など満月より暗い月を撮影する場合は、シャッタースピードを遅くしたりするので、手振れが起きる可能性が高まります。
レリーズ
こちらも必須という訳ではないのですが、あればより手振れの心配をすることなく安心して撮影することが出来ます。
指でシャッターボタンを押すとカメラが動いてしまう場合がありますが、レリーズがあれば直接カメラに触れることが無いので、シャッターを切る際にブレる心配がありません。
そんなに高いものでもないので、購入しておくと色々と重宝しますよ。
レリーズが無い場合で、シャッターを切る際にどうしてもブレてしまう場合は、セルフタイマーを使うとブレることな撮影をすることが出来ます。
カメラの設定
機材の準備ができたら、次にカメラの設定を行っていきます。
設定項目
カメラの設定はある程度決まっているらしく、先人の教えに従って設定していくだけで綺麗なお月様を撮影することが出来ちゃいます!
- 撮影モードはマニュアルで
- RAWで撮影
- 絞り値(F値)はF8ぐらいで
- ISO感度は100~200 (手持ちの際は400ぐらいでシャッタースピードをあげる)
- シャッタースピードは月の状態にあわせる
- AFエリアモードは一点集中モード
撮影モード
オートでの撮影では、基本上手に撮影することは難しいです。
マニュアル設定で、「絞り」と「シャッタースピード」を手動で設定しましょう。
RAWで撮影
JPEGでの撮影では、各種修正もRAWに比べると制限が掛かりますし、画像の調整、保存を繰り返していくたび劣化していってしまいますので、RAWでの撮影をおすすめします。
絞り値(F値)
絞り値(F値)を小さくしすぎると、月の光を拾いすぎるのでF8ぐらいが良いみたいです。
ISO感度
月は思っているよりも明るいため、三脚があって手振れの心配が少ない場合はISO感度100~200位の設定で、手持ち撮影で半月や三日月など月が暗い場合は手振れが心配なので、ISO感度を400位に設定してシャッタースピードを早めにすると良いでしょう。
シャッタースピード
シャッタースピードは月の状態(月齢)によって変わってきます。
満月は明るいのでシャッタースピードを早めに、半月や三日月になるにつれて暗くなっていくのでシャッタースピードを遅くしてあげる必要があります。
月の状態とシャッタースピードの関係
ISO感度が200の場合の例です。
その日の天候や周りの環境によっても変わってきますが、最初はだいたいこんな感じで撮影してみてください。
月の状態 | シャッタースピード |
---|---|
満月 | 1/200 ms |
半月 | 1/100 ms |
三日月 | 1/50 ms |
シャッタースピードによる比較
ISOは200でRAW現像の際に補正は行っていません。
1/125 ms | 1/250 ms | 1/400 ms |
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1/500 ms | 1/800 ms | 1/1000 ms |
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比較した結果では、シャッタースピードが「1/250 ms」か「1/400 ms」位がちょうど良いのではないでしょうか。
「1/1000 ms」とかでもまったく見えないという状態ではないですが、raw現像で露光の調整が必要ですね。
逆に「1/125 ms」だと明るすぎますね。
AFエリアモードは一点集中モード
月にピントを合わせる場合AF(オートフォーカス)のエリアモードを一点に集中するモードにしてピントをあわせると、比較的簡単にピントを合わせることが出来きます。(ピントを合わせるポイントを1点に選んで設定するというモード)
呼び方は下記のように各メーカによって色々と違ったりします。
- Nikon シングルポイントAFモード
- Cannon スポット1点AFエリア
- sony ローカル
- olympus シングルターゲットAF
すぐに確認・何度もトライ
これが大事なんですが、月の撮影ではその日の天候や周りの環境なども影響してくるため、一度の撮影で満足のいく月を撮影することは期待しないほうが良いです。
そのため、撮影したらすぐにPCやタブレットとかの大きな画面で撮影結果を確認するようにしましょう。
カメラの液晶画面で確認もできますが、画像が小さいため細かい部分が分かりづらいです。
確認して思ったように綺麗な月が撮影できていない場合は、シャッタースピード等カメラの設定を調整して何度も撮影にトライしてください。
そうすれば、必ず綺麗なお月様を撮影することができます。
トリミングで月を大きく
望遠レンズを使用して月を撮影しても、よほど大口径なレンズを使わない限りそのままでは月は小さくしか映りませんので、トリミングをして月を大きくしましょう。
あと、ついでにホワイトバランスや露光量の調整などもあわせて行い、自分好みの月になるようにしていきます。
トリミング前
200mmの望遠レンズで撮影した写真ですが、お月様が小さいですねぇ…
これでは、いまいち迫力がないので、Lightroomを使ってトリミングしてみます。
トリミング後
で、こちらがトリミング後の写真となります。(トリミングのついでに露光量やホワイトバランスを自動調整しています)
だいぶ迫力のあるお月様になったと思いませんか?
このように、トリミングすることで小さな月も、大きく迫力のある月にすることが出来ました。
ただ、この写真少しピントがずれているような気が…
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